『フェムテックジャパンアワード2022』ブロンズ受賞!多くの女性に寄り添うブランドにアップグレードした、『ウィズフェム』へインタビュー

2022年12月8日に開催された『フェムテックジャパン2022/フェムケアジャパン2022』内で発表された『フェムテックジャパンアワード2022』。多くの投票によって選ばれた受賞ブランドにインタビューを行いました。

今回は、『よもぎ温座パット』でBronze(銅賞)を受賞した、『ウィズフェム』ブランド担当・森増ふみさんと広報担当・山内春香さんにお話を伺いました。

『ウィズフェム』は幅広い不調に寄り添うためのブランド

withFEM 商品ラインナップ

―リブランディングに込められた想いを教えてください。

森増さん 2008年から15年に渡り、『優月美人』として、今回受賞させていただきました『よもぎ温座パット』を展開していました。無農薬ヨモギやハッカを織り込んだ、カイロ機能があるパットになります。この発熱体も、一般的なカイロだと熱くなりすぎてしまうので、お客様の声を参考にしながら温度調整を繰り返し、微妙な温度設計を保っています。

例えば、少し熱めにして「熱いです」という声が1件届いたとします。そこから少しぬるめにすると、「少し効果が弱まったように感じる」という声が届く。そうしたら今度は少し熱めにしよう……と、お客様の声を参考にしながら、15年間改善し続けている商品です。

この『よもぎ温座パット』は温活アイテムとしてはもちろんですが、妊活中の方や生理痛が重い方にも使っていただいていました。そういった背景もあり、もっと幅広い方の不調に対応できるブランドにしたい、さまざまなアイテムを展開していきたいという想いもあり、2022年8月に『ウィズフェム』としてリブランディングしました。

『ウィズフェム』には、“私の我慢を解放し、笑顔に変える”という大きなコンセプトがあります。セクシャルウェルネスと妊娠・産後以外のフェムケア、フェムテックと、幅広い領域にアプローチできるブランドにしていきたいです。

―『ウィズフェム』のサイトで、診断ができるのが印象的でした。

森増さん 『ウィズフェム』のサイトを立ち上げる時に、診断コンテンツを準備することは重要だと考えました。16の質問に答えていいただくと、6パターンから結果が表示されます。その結果に対してのアドバイスは32万通りあり、その中から適したアドバイスを提示させていただきます。

身体が冷えていると、ホルモンの乱れをはじめ、不調につながりますので、温めることでいいサイクルを作りましょうという考え方です。また、診断結果には“フェムサイクル”という項目があるのですが、アドバイスにプラスして、おすすめの『ウィズフェム』アイテムを提案しています。

社会の流れ、自分たちの想いを考えるとリブランディングは自然な流れ

withFEM よもぎ温座パットオーガニック

―15年間続いているブランドをリブランディングすることは、大きな決断だったように思います。

森増さん そうですね。弊社の社長は女性ですし、女性社員も多いです。もともと女性のためのアイテム展開が多いのですが、“自分たちがほしいもの”という考えがベースにあります。

『よもぎ温座パット』も、社員が韓国で簡易的によもぎ蒸しができる商品を見つけて、「日本でも発売したい!」という想いから始まりました。

販売が始まった15年前は、今のようにフェムテックやフェムケアという言葉はありませんでしたし、デリケートゾーンをケアするという認識も低かったこともあって、「これは何?」と思われている時期が長かったように思います。

知っている人は知っているというアイテムという感じではありましたが、当時から、「生理前のモヤモヤしている時に使う」という形で取り入れている方もいらっしゃいました。今はフェムテックやフェムケアの広がりとともに、必要とする方がより多くいらっしゃることが改めて分かったという認識です。だからこそ、「より多くの方に使っていただけるものを出せないかな……」という想いが出てきました。

アプローチできる領域を広げたかったという意味でも、不調に悩んでいる女性たちにもっといろんなアイテムをご提案したいという意味でも、リブランディングは自然な流れだったと思います。

―リブランディングに向けて、改めて世界観を構築するうえで意識したことはどんなことですか?

森増さん 女性は一生を通して、女性ホルモンに左右されているところがあると思います。ということは、女性ホルモンを整えれば、より快適になれるという想いを強く持っています。

揺らぎやホルモンバランスなど、絶妙なバランスの中で過ごしている女性たちに寄り添いたいということを一番に考えて、ロゴや世界観を作っていきました。

商品作りにおいても、『よもぎ温座パット』のように外側から温めるアイテムもありつつ、サプリを飲むことで身体の内側からも……というように、温めることを軸に考えています。

―温活が大切なことは浸透していますが、同時に冷えが不調につながるという意識を持ってもらうことも大切だと思います。御社からはどのように発信していますか?

森増さん まさに温活という言葉は弊社が作って、商標登録をしました。その当時から、商品を販売するだけではダメだと思っていたので、温活という言葉を作って、広めていく活動をセットにして行ってきました。

これまでの歩みの中で、身体を温めること、なぜ温めることが大切なのか……ということなど、伝えたいことがなかなか伝わらないというのは身に染みています。そのため、リブランディングの際にサイトに診断を取り入れたのは、伝えるためのひとつの手段でもあります。

診断結果は1週間で変わったりすることもあるので、天気予報をチェックする感覚で使ってみてくださいと。その結果を参考にして生活習慣を変えてみたら、「こんな変化があった」「今はこういう診断結果になった」と、自分自身を知るために使ってみてくださいとお伝えしています。

フェムテックやフェムケアを支える、駆け込み寺のようなブランドに

【Bronze】withFEM よもぎ温座パットオーガニック 株式会社グラフィコ

―イベントブースでは、『よもぎ温座パット』をはじめ、さまざまなアイテムが並んでいましたが、来場者から関心が高かったのはどのアイテムですか?

山内さん 一番を決めるのは難しいのですが、『フェムテックジャパン2022/フェムケアジャパン2022』の来場者の方は、とても意識が高いという印象を受けました。別のイベントに参加した際は、『よもぎ温座パット』に対する認知率は10%くらいの体感だったのですが、今回は3人にひとりは「知っています」「使ったことあります」と言ってくださるくらい多かったです。

―確かに、アワードの投票者コメントを拝見しても、『よもぎ温座パット』に関しては使用実感にまつわるものが多かったように思います。

森増さん ありがとうございます。地道にやってきたからこそいただけた評価だと思っております。

実は、口コミで勧めてくださる方も多いんです。デリケートゾーンにあてるカイロなので、実際に使ってくださった方が「こんな感じだったよ」とおすすめしてくださるからこそ、また、手軽に立ち寄れるドラッグストアなどの店頭においていただけているからこそ、こういう賞につながったのかなと、日々感謝をしています。

―リブランディングをしてパワーアップし、これから目指していきたいことを教えてください。

山内さん 今回、総合フェムケアブランドという形でリブランディングをしました。その背景には、いろんな商品を取り扱うことで思春期から更年期まで幅広い年代、ご自身の体調に合わせて「このブランドのこの商品を使えばいいのかな」「今日はちょっと体調が悪いからこっちのラインにしてみようかな」というふうに選べることで、駆け込み寺のようなブランドになっていくのが、いい形なのかなと思っています。

『ウィズフェム』というブランドや自分の身体を知るということを通して、我慢をしなくていい、自分を労わることが当たり前になっていく社会になったらいいなと思います。また、それを担えるブランドになっていきたいです。

なので、身体が冷えていることを我慢している人たちをリサーチして、「こんなブランドありますよ」と連絡していたりします(笑)。

―それはすごいというか、素晴らしいですね。SNSからですか?

山内さん はい、そうです。そういう活動をアクティブサポートというのですが、「こういうものがあるんだ」「我慢しなくてもいいんだ」と知ってもらうひとつの活動だと思っています。

森増さん 私自身もそうですが、20代の頃に知っておきたかった情報がたくさんあります。知識がないことは、働きにくさや生きづらさにつながっているところがあると思います。商品を作っているメーカーではあるのですが、フェムテックやフェムケアが広がることで、女性が働きやすくなったり、「これ知っておいてよかった」と思えるようなったり、一緒に盛り上げていけるブランドになれるといいなと思っています。

ウィズフェム
https://withfem.graphico.co.jp/

以上、『Femtech Japan Award 2022』でブロンズを受賞した、株式会社グラフィコ『ウィズフェム』ブランド担当・森増ふみさんと広報担当・山内春香さんへのインタビューをお届けしました。

No.00023

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