セクシャルウェルネス

プレジャートイを通して性の知識や楽しみを届けたい!【フェムテックジャパン2024/フェムケアジャパン2024 出展ブランド『LELO』】

2024年6月6日に開催される『フェムテックジャパン2024/フェムケアジャパン2024』。1日限りのイベントとあって、多くのフェムテック・フェムケア製品やサービスが集まります。

その中から、初出店となる注目のブランド『LELO(レロ)』をピックアップ!ブランド誕生の背景や製品の特性、これからのことなどを、『LELO』のオリガさんに伺いました。

『LELO』は2003年にスウェーデンで誕生した

2003年にスウェーデンで誕生

“プレジャートイ界のシャネル”と言われているほど、ラグジュアリーなトイを展開している『LELO』は、2003年にスウェーデンで誕生したセクシャルウェルネスブランド。その始まりは、創業者が女性にプレゼントしたいと思えるプレジャートイがないと思ったことがきっかけになったそうです。

「当時のストックホルム(スウェーデンの首都)には、セルフプレジャートイだとわかる“いかにも”なデザインが主流でした。創業者であるFilip Sedicがこのようなデザインでは女性にプレゼントができない、女性にプレゼントしたくなるラグジュアリーなデザインのものがないと思ったことが『LELO』の誕生につながっています」(LELO オリガさん・以下同)

今では世界160ヶ国以上で取り扱われ、日本でも2011年から展開されています。すでにセクシャルウェルネスを代表するブランドとして世界中から支持を集めている『LELO』の世界観は、ゴージャスでラグジュアリー!イメージビジュアルもプレジャートイから連想されるベッドルームやカップルなどのシチュエーションは登場せず、ファッションブランドのようなアプローチが印象的です。

「スウェーデンは、男性はこうあるべき、女性はこうあるべきという固定概念がほとんどありません。例えば、育児休暇(育休)は、日本では少しずつ男性の取得率もあがっていると思いますが、まだまだ女性のほうが多いと思います。

実は、スウェーデンは1974年に世界で初めて、男性も育休が取得できるように制度が導入された国です。その後、90年代にパパ・クオーター制(※)が導入されたことで、男性の取得率も上昇しました。そのため、現在では男女とも育休を取るのが一般的なので、女性が働いて代わりにパートナーが育休中ということも当たり前に行われています。

プレジャートイも、特別なものでも、こっそり取り入れるものでもなく、日常生活に当たり前にあるアイテムとして認識されています。そのため、アイテムを訴求するというよりは、『LELO』のコンセプトや世界観を伝える目的でイメージビジュアルを制作しています」

洗練されたデザインと確かな技術力の融合

洗練されたデザインと確かな技術力の融合

プレジャートイのデザインも、特徴的なフォルムやヴィヴィットな色使いが目を引きます。例えば、『オーラ(写真左)』や『ドットクルーズ(写真右) 』を初めて見た時は、プレジャートイだと思わない人もいるのではないでしょうか。

「プレジャートイは引き出しに入れておくアイテムというイメージを持っている人もいると思いますが、女性でも使いやすいようにサイズ感や形にもこだわりつつ、そのまま飾りたくなるような、ある意味アートと同じ感覚でデザインを構築しています。

そして、プレジャートイとしての機能性も追求しています。肌に触れるアイテムなので素材には薄くてなめらかなシリコンを採用し、振動や動きは特許技術を用いて表現しています。例えば、人気アイテムのひとつである『オーラ』は、オーラルセックスをモチーフにしていますが、そのなめらかな動きは特許技術によるものです」

『フェムテックジャパン』に集まる関心の高い人にリーチ

『フェムテックジャパン』に集まる関心の高い人にリーチ

さらに、「素敵なプロダクトを届けるだけではなく、セクシャルウェルネスの重要性や性教育を伝えていくことの必要性も感じています」と、担当者のオリガさんは話します。

「『LELO』は、160ヵ国以上の国から支持をいただいていますが、国によって歴史や文化は異なります。だからこそ、その国の歴史や文化を理解し、尊重したうえで届けていくことが大切だと考えています。

日本では、プレジャートイを使うのは恥ずかしい、そもそも性欲は隠さないといけないと思っている人が多いと感じています。独自のアンケート調査でもそのような回答が見られました。タブー感をなくしていくためにも、プロダクトのよさだけではなく、正しい知識や情報をお伝えしていくことも必要です。

そのためには、まずは関心を持っている人に伝えていくことが第一歩だと考えています。『フェムテックジャパン』には、セクシャルウェルネスを含め、フェムテック領域に関心の高い人が来場されるとのことなので、『LELO』を知っていただくいい機会になると考えています。今から、来場者とのコミュニケーションをとても楽しみにしています」

 

※パパ・クオーター制
スウェーデンでは、子どもが8歳になるまでに、両親合わせて480日間の育児休暇を取得することができます。そのうちの90日間は父親に割り当てられているのが、パパ・クオーター制です。ママも同様に同じ日数が割り当てられています。

執筆/木川誠子

No.00118

フェムテックジャパンカレッジ編集部

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