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『フェムテックジャパンアワード2022』ブロンズ受賞! ”日本アサイー事業のパイオニア” 株式会社フルッタフルッタへインタビュー

2022年12月8日に開催された『フェムテックジャパン2022/フェムケアジャパン2022』内で発表された『フェムテックジャパンアワード2022』。多くの投票によって選ばれた受賞ブランドにインタビューを行いました。

今回は、フルッタアサイーEPOFeでBronze(銅賞)を受賞した、株式会社フルッタフルッタ 広報担当・松田恵子さんにお話を伺いました。

フルッタフルッタはアサイーを日本に持ってきたパイオニア企業

フルッタアサイー製品

―はじめに、『フルッタフルッタ』という会社について教えてください。

2002年に創業し、当時からアサイーをはじめとする、10種類以上のフルーツ原料を取り扱う企業です。企業理念に、“自然と共に生きる”を据えて「ビジネスで経済と環境をリンクさせる社会を作っていこう」というミッションを掲げています。

アサイーは鉄やアミノ酸、ポリフェノールなど、栄養素を豊富に含んでいるため身体にもいいですし、実は、環境にもいいスタイルで育っているフルーツなんです。

弊社のアサイーは、おもに“森をつくる農業”と言われるアグロフォレストリーという農法で育てています。アグロフォレストリーは農業(Agriculture)と林業(Forestry)を組み合わせた言葉ですが、森を作ること、さらには雇用を生み、地域の発展にも寄与できることから、社会、経済、環境のそれぞれの側面でメリットがあり、サステナブルな農業だと期待されています。

―今でこそSDGsと言われていますが、アサイーにそのような側面があったからこそ、フルッタフルッタが誕生したのですね。

はい。ブランドのシンボルマークには鳥がいるのですが、アマゾンでは絆の象徴とされている、オウムの仲間であるアラーラを描いています。中心に描くことで絆を大切にする会社であること。アサイーをはじめとするアマゾンフルーツを通して、自然との絆、人との絆も含めて絆を大切にしていこうという考えがベースにあります。

―2002年の創業当初は、まだアサイーは知られていなかったと思うのですが、どのように提案していましたか?

弊社の代表は、ナタデココブームが起きた時に生産地のリアルな状況を目の当たりにしていたこともあり、アサイーをブームにはしたくなかったという想いを持っています。まずはジュースバーからスタートし、取り入れてくださった方の口コミで美容や健康にいいという話がじわじわと広がっていきました。

そんな中でハワイや朝食ブームが起き、アサイーボウルの認知が広がったことで、アサイーというフルーツの知名度も高まりました。その後にスーパーフードブームの中で、その代表格という形で取り上げられることが多くなり、「アサイーは健康にいい」というイメージが定着しました。

―意図せず、朝食ブームやスーパーフードブームに後押しされた形になったものの、アサイーの栄養素の部分が広まっていったのですね。

弊社としては、環境的な側面が第一にあるのですが、当時は社会的に今ほどSGDsへの関心がなかったこともあり、「アサイーは環境にいい!」というのはなかなか……。代表自身も、「ジュースバーを立ち上げた時に店頭に立って一生懸命そういう話をしていても、怪しげな勧誘などと不審がられて足元から崩れそうだった」という話をしています。

ただ、栄養素としてもアサイーにはポテンシャルがありましたし、消費者にとっても、まずは健康面のメリットがあったことが大きかったということだと思います。

自生するアサイー

―環境にいいという側面は、先ほどのアグロフォレストリーという農法が大きいとは思いますが、具体的にはどのような方法になりますか?

プランテーションのように単一作物を大量に栽培する方法よりも、いろんなものを複合的に植えて、多様性を持たせたうえで森のように育てていったほうが持続していくという考え方です。

アマゾンには伐採などで荒廃してしまった土地があるのですが、そういった土地にも継続的に収穫できるように計画して、さまざまな種類の苗を植えることで、10年後、20年後には高木と低木が共存する森のようなアグロフォレストリーが完成します。

アグロフォレストリーのように多様性を取り込んだ農法のほうが、環境的にもいいですし、現地の社会的背景、例えば、犯罪が起こる根本的な原因のひとつに貧困があるとした場合、雇用の創出、技術自体の普及によって地域の経済水準が向上すれば治安の改善にもつながります。このようにさまざまなメリットがあるアグロフォレストリーをビジネスの力で応援していこうというのが、弊社の原点です。

―アグロフォレストリーという農法はまさに、環境、社会、人……すべてを含めて持続可能なスタイルなんですね。では、フルーツとしてのアサイーの素晴らしさを教えてください。

栄養素や機能面の素晴らしはもちろんなのですが、みなさんから重宝される理由としては、やはり、おいしく食べ続けられる点だと思います。「身体にいいから食べなさい」と言われても、おいしくないと続かないですよね。おいしいと自分から進んで食べたくなるので、継続しやすいというところはメリットだと思います。

でも、おいしいと言いながら(笑)、アサイーにはあまり味がないんです。

いろんな食材と組み合わせやすいフルーツ

オーバーナイトオーツ
レシピはこちらから>>>https://cookpad.com/recipe/7023167

―アサイーにあまり味がないとは……?

アサイーそのものは、甘みや酸味がなく、とてもあっさりした味わいないんです。だからこそ、いろんな食材と組み合わせやすいので、ジュースやスムージー、温かいスープとしても取り入れられるほど、メニューのバリエーションが豊富です。

―なるほど、温めてもいいんですね!温めることで栄養素が壊れる食品もあるかと思うのですが、アサイーは大丈夫なのでしょうか?

はい、煮込んだりしない限りは温めても問題ありません。アサイーボウルのイメージが強い分、冷たいメニューで取り入れる印象がありますが、ホットメニューもおすすめです。

―確かに、アサイーをホットメニューで……という印象はありませんでした。おすすめのホットメニューはありますか?

おすすめはココアやお汁粉です!ココアに入れる場合は、ミルクの一部をアサイーに置き換えて取り入れてみてください。水分の一部をアサイーに置き換えるイメージです。

あとは、オートミールのオーバーナイトオーツで作ったアサイーボウルに、煮リンゴを加えると朝食にぴったりです!『クックパッド』にそのレシピを掲載しているのですが、意外と人気を集めています。おいしいし、温かいし、栄養も摂れます。

アサイーが持つ栄養素がフェムケアになる

【Bronze】フルッタアサイー EPOFe 株式会社フルッタフルッタ

―栄養素が豊富なところ、特に鉄分やポリフェノールがフェムケアとしても注目を集めている理由ですよね。いろんなフェムケア製品が誕生していますが、食品として取り入れるものは意外と少ないように感じます。

そうですね。私たちとしては、フェムケアでアサイーというのはすごく自然な形だと思っています。

―消費者としても、知らないと選択につながらないというか、意識が向きにくいというのはあるように思います。月経がある女性は貧血のリスクがありますが、失った血液を補うという考えはあまりないのかもしれないと……。

そうですね。「アサイーは知っているけど、何にいいの?」と言われることもあるので、学術的にも研究をして、きちんと伝えていくということは、私たちが本来やっていきたかったことでもありますし、伝えていくべきことだと思います。

例えば、成分分析でアサイーには鉄分が含まれていることが分かっています。まだ研究途中ではありますが、血液そのものを造る機能があることも明らかになっています。また、アサイーを摂取することで肝臓から分泌される造血ホルモンのエスポロエチン(EPO)の分泌が促され、赤血球が増えたという結果が得られました。

―フェムケアとしてのアサイーは、本来の良さにスポットが当たっているということですね。それが今回の受賞にもつながったのかなと思いました。

アワードの受賞は、本当に励みになります!イベントに2回出展し、多くの方に「貧血なのでアサイーをよく飲んでいます!」とお声がけいただきましたが、「なんでアサイーがフェムテックなの?」と不思議がられる印象もありました。受賞できたことで、「女性のみなさんに受け入れられているんだ!」という実感が湧きました。

―まだ、フェムテックやフェムケアとアサイーがまだ結びつかないというのはあるのかもしれないですね。

フェムテックという言葉が先行していますし、テクノロジーという意味でも科学的なアイテムを連想されることが多いと思います。その中で食品を並べていたので、「どういうテクノロジーですか?」と尋ねられることも多かったです。

―“フェムケアとしてのアサイー”という意味では、まだまだこれからかもしれませんが、アサイーが女性の健康、さらには生活にどのように根付いていくことを目指していますか?

「貧血対策のために鉄分を摂りなさい」と、よく言われると思うのですが、その時にあがる食品はレバー、ほうれん草、ひじきが多いと思います。アサイーもその中のひとつに入るくらい、当たり前のように名前が出てきてほしいです。

アサイーは、先住民の人たちがずっと昔から食べてられていたフルーツ。小さい実から5%くらいほどしか可食部がないフルーツを、わざわざ20mにもなる木に登って収穫して、ジュースにしたりしながら取り入れられていました。栄養面においても、環境的な側面からもアサイーを選んで食べていたという歴史があったうえで、現代にも届いているという実感はあります。

―貧血対策食品として、レバーやほうれん草に並ぶ日は近そうですか?

まだまだ全然……。ようやく片足を突っ込んだ感じです(笑)。でも、強みはおいしく続けられること!おいしくて、身体にもいい一石二鳥のフルーツなので、アグロフォレストリーの考え方、フェムケアとしてのアサイーをこれからも伝えていきたいです。

アサイーのフルッタフルッタ
https://www.frutafruta.com/

以上、『Femtech Japan Award 2022』でブロンズを受賞した、株式会社フルッタフルッタ 広報担当・松田恵子さんへのインタビューをお届けしました。

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フェムテックジャパンカレッジ編集部

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