キャリアと女性の健康

フェムテックジャパンカレッジのライターがレポート!基礎体温を測ってわかった3つのこと

なんとなく身体に不調を感じていたり、生理前のPMSに悩まされたり……といった症状はありませんか?その不調は、基礎体温を測ることで対処できるかも!

基礎体温を測ることは、妊娠のためだけでなく、女性が心身の健康を維持するためにも役立ちます。今回は、基礎体温の基礎知識に加え、筆者が実際に基礎体温を測り続けたことでわかったこと、変化したこともお伝えします。

女性ホルモンのバランスによる変化を知る
基礎体温の3つのこと_02

基礎体温とは、女性ホルモンの変動を表したものです。女性ホルモンのひとつ、エストロゲンの分泌量が増えると体温は下がり、その1~2日後に排卵が行われ、もうひとつの女性ホルモンであるプロゲステロンが分泌されることで体温は上がっていきます。高温期と低温期が定期的にきているか、その体温差が0.3度以上あるかで排卵の有無を確認することができるとされています。

基礎体温を測り、その日の体調や心身の症状と一緒にアプリなどに記録することで、自分の生理周期がわかりやすくなり、女性ホルモンのバランスによって変化する自分の状態を知ることが可能に。

月経困難症とPMSを解消するために測定開始

筆者は、月経困難症(特に生理痛)の治療のために6年間ほどピルを服用していましたが、引越しで毎月の通院が難しくなったことで服用をストップ。その際、医師にすすめられたことをきっかけに基礎体温を測り始めました。

基礎体温は過去に何度か測っていたことがあり、その時は続けることができなかったので少し悩みましたが、今後はピルを服用せずに月経困難症やPMSの症状を解消したいと思ったので測ってみることに。現在は測り始めて、約7ヶ月になります。

基礎体温を測り始めたばかりの頃は、朝目覚めてすぐに検温することを忘れることもありましたし、めんどうに思ってそのまま起き上がってしまうことも……。しかし、アプリでグラフ化し、体温の変化が目に見えてわかるようになるとおもしろいと感じ、今では測り忘れることもほぼなくなりました。

無理なく続けることを優先する
婦人用電子体温計

婦人体温計を枕元に置いた状態で就寝し、起床時に身体を動かさず、寝たままの状態で検温します。体温計の先端部分を舌の付け根にあて、舌で押さえて、口を閉じたまま計測。

過去に基礎体温を測っていた時は測定まで時間がかかる体温計を使っていたこともあり、測りながら二度寝をしてしまうことも……。今は10秒ほどで測定ができるオムロンの婦人体温計を使っています。

測る時間は、朝9時から10時の間。休日は昼頃まで寝てしまうこともありますが、その時は測る時間がずれたことを月経管理アプリにメモしています。その他、飲酒や性行為の有無などもメモ。また、「2~3日の測り忘れは問題ない」と医師に言われたので、たとえ忘れてしまっても気にせずまた次の日から測り続けています。

基礎体温から見えてきた3つのこと

1.ホルモン異常を発見

基礎体温を記録し続けて3ヶ月が経った頃に婦人科検診に行きました。その時、医師からは「高温期と低温期が二層になっているから排卵はしているけど、高温期が短いので黄体機能不全の可能性があります」という診断を受けました。ピルを服用する前、やめてからの3ヶ月間も生理はきていたので、このことには基礎体温を測らなければ気付くことはできなかったと思いました。

さらに、これまではあまり気にしていなかったのですが、生理が長い周期で起こる月経不順のひとつである稀発月経(きはつげっけい)も基礎体温を測り続けるなかで気になるように。ちなみに、筆者の場合は長い時で54日でした。そのことを医師に相談したところ、当日検査をして特に異常はないとのことでしたが、漢方(当帰芍薬散)を処方してもらい、現在も服用中です。

2.排卵のタイミングから生理日を予測できるように

稀発月経なのもあり、今までは生理がくるタイミングが予測できなかったのですが、基礎体温のおかげで排卵のタイミングがわかるようになりました。そのため、「このあたりで生理がくるから、なるべく家でゆっくり過ごすようにしよう」といった準備ができるように。

予定も立てやすくなり、例えば、イベントの当日に生理がきて慌てるといったことがなくなったのはとても助かっています。

3. 生理前は体重が1~2kg増加していることに気付く

「女性には痩せやすい時期と、痩せにくい時期がある」という話は聞いたことがありましたが、基礎体温を測り、体調の変化に目を向けたことで自分の身体でそれを実感。

一般的にエストロゲンの分泌量が増える生理前は、体内に水分を溜め込みやすい時期と言われていますが、ダイエットを始めて毎日体重計に乗るようになったことで、いつもと変わらない食事量なのに生理前は体重が1~2kg増えていることに最近気が付きました。そして生理が終わりに近づくと体重が元に戻っていくこともわかり、基礎体温と体重を一緒に見ることでこういった発見もあるのかと驚きました。

引き続き基礎体温を測りながらも、今後は生理周期を味方につけた減量に取り組んでいこうと思っています。

基礎体温は自分と向き合うきっかけのひとつ
自分と向き合う

筆者の場合は、基礎体温を測り始めたことで、自分の身体への意識が変わったと感じています。以前はピルを服用していたこともあって、定期的に婦人科検診を受けていたので、そこで問題がなければいいと思っていました。しかし、基礎体温を測り始めたことで婦人科検診だけでは気付けなかったホルモンの異常が発覚。30代前半の今気付けたことは、本当によかったと思っています。

現在は、漢方を服用し始めたことで1ヶ月に1度生理がくるようになり、生理周期も安定してきました。今後はホルモン異常の原因を知り、漢方を服用しなくても周期が整うようにしたいと医師に相談しているところです。

基礎体温の測定は自分の身体や健康と向き合う、いいきっかけになりました。これからも毎日の習慣として続けていき、健康管理のひとつとして役立ていこうと思います。

執筆/平野絵梨香

No.00073

フェムテックジャパンカレッジ編集部

当サイトを運営するフェムテックジャパンの運営メンバーとなります。